
目覚ましが鳴っている。
…
ゑゑ…
手を伸ばす。
止める。
静寂。
幸せ。
でも、9分後にまた鳴る。
これが7回目だ。
7回。
7回も、同じことを繰り返している。
学習しない。
私も、目覚ましも。
ゑゑ…
「今度こそ起きよう」
そう思って、また止める。
8回目。
…やばい。
布団が、私を離さない。
いや、違う。
私が、布団を離さない。
どっちなのか。
主体は誰なのか。
私なのか、布団なのか。
…また哲学的になってきた。
朝からこれだ。
目覚ましが、また鳴り始める。
「うるさい…」
そう思いながら、手を伸ばす。
でも、止めるボタンに届かない。
布団の中から、腕だけ出す。
最小限の動きで。
省エネだ。
でも、届かない。
「…」
仕方なく、体を起こす。
少しだけ。
目覚ましを止める。
そして、また倒れる。
重力に身を任せる。
ゑゑ…
「起きるって、何だろう」
ふと、そう思った。
布団から出ること?
立ち上がること?
目を開けること?
私は目を開けている。
でも、起きていない。
この矛盾。
起きているけど、起きていない。
シュレディンガーの猫みたいだ。
違う。
目覚ましが、9回目を告げる。
「もういい…」
全てを諦めかけた、その時。
ふと思った。
「このままだと、本当にやばい」
何がやばいのか。
それは、わからない。
でも、やばい。
直感だ。
…
ゑゑ…
「起きよう」
そう思った。
でも、体が動かない。
心は起きている。
体は寝ている。
この乖離。
人間の体は、心に従わない。
いや、心が体に負けている。
弱い。
目覚ましが、10回目を鳴らそうとしている。
「待て」
私は、ついに決意した。
起きる。
本当に起きる。
今度こそ。
…
でも、あと5分だけ。
ゑゑ…
結局、11回目のスヌーズを押した。
私は、何も学ばない。
明日も、きっと同じだ。
でも、それでいい。
多分。
ゑゑ(eeface) (´ぅω-`)zzz











